【キャリア・転職】転職したい気持ちが出てきたとき、まず考えておきたいこと|キャリモヤLab

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「転職したいかも…」と思ったときに、立ち止まって考えてみたいこと

第1回のモヤモヤ相談を振り返ると…
「なんでも提案していい」と言われながら、実際には上司がすでに持っている“正解”に沿った案しか採用されず、自分の提案は受け入れられない…。
そんな環境にモヤモヤし、「面白みを感じられなくなった」「転職も視野に入ってきた」というお悩みを伺いました。

今回はその続きとして、「転職を考え始めたときに、どんな視点で考えればいいのか」についてお伝えしていきます。


1. 転職は“逃げ”じゃなく、“よりよく生きるための選択肢”として捉える

まず、はっきりお伝えしたいのは「転職を考えること=甘えや逃げ」ではないということ。
むしろ、自分にとって納得できる環境を見つけようとする前向きな行動です。

キャリア理論のひとつであるサビカスのキャリア構成理論では、私たちのキャリアは「自分らしい物語(ストーリー)」として形づくられていくと考えられています。
今、あなたのストーリーの中で「自分のアイデアが活かされない職場」「予測するだけの毎日」に違和感を覚えているのなら、それは次の章へ進むサインかもしれません。

提唱者:マーク・サビカス(キャリア心理学者)

サビカスは、キャリアを「出来事そのもの」ではなく、「その出来事にどう意味づけをするか」で形づくられると考えました。
つまり、同じ経験でも、自分がどう受け止め、どんな物語として語るかがキャリアになるという理論です。迷いやモヤモヤも、キャリアの“材料”。
そこに意味を見出すことが、自分らしいキャリアをつくる第一歩になります。


2. 今の「不満」からではなく、未来の「ありたい姿」から考える

転職を考えるとき、多くの人が「今が嫌だから」とマイナスの理由からスタートします。
でも、転職活動がうまくいく人ほど、「どんな働き方をしたいか」「どんなチームで、どんな価値を発揮したいか」といった**未来の“ありたい姿”**から逆算して行動しています。

そこでおすすめなのが、次の3つの問いに答えてみることです:

  • 今の仕事の中で、「好きだ」と思える瞬間はどんなときか?
  • 「もっとこうだったらいいのに」と感じる働き方はどんなものか?
  • 理想の上司や同僚って、どんな人?

こうした問いに向き合うことで、「今がダメだから」ではなく「こうなりたいから」という軸が見えてきます。


3. 転職だけが答えとは限らない

そしてもう一つ、大切な視点があります。
それは、「転職=唯一の解決策」ではないかもしれない、ということ。

たとえば、今の職場で信頼できる人に相談してみる、部署異動を希望してみる、または「自分らしい働き方とは?」を見つめ直すことで、今の環境の中でも改善できることがあるかもしれません。

キャリア心理学者のシャインが提唱した「キャリア・アンカー(職業上の価値観の軸)」に照らしてみると、あなたの軸が「自律性」や「創造性」だとしたら、それを発揮できる環境をどこに見つけるかがポイントになります。
それは、必ずしも「転職先」にあるとは限らないのです。

提唱者:エドガー・シャイン(キャリア心理学者)

シャインは、キャリアの選択や満足度には、「キャリア・アンカー(=職業上の譲れない価値観の軸)」が深く関係していると提唱しました。
キャリア・アンカーは、自分の中にある「どんな働き方を大切にしたいか」「何にやりがいを感じるか」といったブレない“軸”のようなものこのアンカーを知ることで、転職やキャリアの選択に迷ったとき、自分らしい判断がしやすくなります。


4. “環境”だけでなく“自分”の棚卸しを

転職を検討する際は、「自分のスキル・強み・価値観」も一緒に整理しておくことが大切です。
面接でも「なぜ転職したいのか」「何ができるのか」は必ず聞かれますし、そこに迷いがあると、内定が出ても“なんとなく合わない”となりがちです。

おすすめは、これまでの業務でやってきたことを「実績とエピソード」で書き出すこと。
加えて、「どんな時にやりがいを感じたか」「どんな価値観が満たされていたか」も振り返ると、自分の“キャリアの軸”が見えてきます。


まとめ:転職は、人生を自分の手に取り戻す一つの手段

あなたが今感じている「仕事への面白みのなさ」は、決して一時的な気分ではなく、「自分らしく働きたい」という深い欲求からきているものです。
転職を考えることは、自分の人生をより納得感のあるものにしようとするポジティブな選択肢
ただし、焦らず、自分の価値観と向き合いながら次のステップを選んでください。

もし一人で考えるのが難しいときは、キャリア相談を使うのも一つの方法です。
自分の軸を見つけるヒントになるかもしれませんよ。

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